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チック症は、本人の意思に関係なく、思わず体が動いたり、声が出たりすることが、一定の期間続く疾患です。
まばたき、顔をしかめる、首を振る、などの「運動チック」と、咳払い、鼻をすする、舌を鳴らすなどの「音声チック」があります。
チックは、幼稚園から小学校低学年の男児に発症しやすいです。小児のうち、5人に1人ぐらいの割合で何らかのチックが一時的に現れます。
チックは、動きと部位をいろいろ変えながら、多かったり、少なかったり、消えたりを繰り返します。
学校ではあまり出ないのに、自宅でリラックスしている時にたくさん出る子もいれば、自宅では出ないのに、学校でたくさん出る子もいます。
小学校高学年ぐらいになると軽減し、思春期をすぎる頃には、自然と軽快します。
よくなっていたチックが再び出現し、前よりも強まったり、複雑な動きや発声がみられるようになるケースがあります。
これを繰り返しながら、運動チックと音声チックが1年以上にわたり強く長く続く場合、「トゥレット症候群」といいます。
学童期の子どものうち、1000人に3〜8人ぐらいの割合と推定されます。トゥレット症候群では、日常生活や学校生活に与える影響が大きいため、つらい思いすることも多いです。
< 運動チック >
単純性(軽度) | |
まばたき、顔をしかめる、首をふる、うなずく、肩をすくめる | |
複雑性(重度) | |
飛び跳ねる、肘を伸ばして腕を突っ張らせる、足を踏んで音を鳴らす |
< 音声チック >
単純性(軽度) |
鼻を鳴らす、咳払い、ンンと声を出す |
複雑性(重度) |
ヒヤッと叫び声をあげる、バカ・死ねと汚言を繰り返す |
詳しくはわかっていません。
以前は、厳しいしつけやストレスが原因と言われていました。今は、脳の機能障害であると考えられています。
大脳基底核という運動の調整に関わる部位を含めた脳内回路の問題で、ドーパミンやセロトニンといった脳内神経伝達物質のバランスが乱れることによって、チックが出ると説明されています。
緊張や不安、興奮、疲労などが誘因となり、悪化、長期化を引き起こします。
生活に大きな支障をきたしており、やりたいことができない、つらい思いをしている場合は、薬で治療します。
< 薬物療法 >
東洋医学の五行(ごぎょう:木火土金水)でいうと、こどもの性質は「木(もく)」です。
樹木は、種から芽を出し、四方八方に枝を伸ばして成長します。つまり、こどもは種から芽を出した時期で、これから成長しようとする力が旺盛です。
せっかく枝を伸ばそうとしているのに、それを何かの要因が抑えつけてしまうと、木(もく)の気は滞り、行き場を失って、やがて暴れ出します。
木は肝(かん)に対応し、肝(かん)は筋(きん)を司り、呼(こ)に関係します。
滞った気は、筋(筋肉)と呼(さけぶ、わめく)を暴走させることで、気を流そうとします。すると、子どもは衝動的に、顔をしかめ、首を振り、鼻を鳴らし、甲高い声で叫びます。
チックが出ている子は、クラスに何人かはいるのではないでしょうか。
チックは、本人が困っていたり、負担に感じていなければ、病院での治療は必要ありません。特に、服薬は最終手段と考えた方がいいです。まずは、生活環境を整えて、いろいろな負担をなるべく取り除いてあげることを考えます。
しかし、いくら生活上の工夫や配慮を尽くしたとしても、チックには波があります。多い時もありますし、しばらく止んでいたチックが、また出てくることもあります。重症化も心配になってきます。
チックのことで、不安や、悩みを感じる時には、当院にご相談ください。
チックのお子さんは、同年齢の子より頭がよかったり、場の空気を読んだり、性格の優しい子が多いです。経験上、チックの施術には、親御さまとだけではなく、お子さまへの聞き取りや説明が、治療効果をあげると考えています。
など、不安を取り除きながら施術を続けていくと、長期化することなく、早くよくなります。
※お子さまの年齢や、親御さまのご意向によっては、お子さまにチックの説明をせずに施術をします。
チックが出るのは、脳内神経伝達物質のバランスの乱れが原因と考えられます。それを正すには、腸の機能をよくする必要があります。神経伝達物質の素となる物質をつくっているのは腸です。腸の環境を耳ばりで整えます。
「何か」が子どもが枝を伸ばす妨げとなっており、チックとして現れています。子ども自身は、その「何か」の存在を意識していません。ただ、未熟な子どもの脳と体は、ストレスとして受け取り、対処できません。耳ツボを使って、お子さまの脳とからだがリラックスするように促します。
自律神経も、本人の気持ちと関係なく、無意識のうちコントロールされています。未熟で乱れやすいお子さまの自律神経を耳ばりで整え、睡眠や排便にリズムをつくります。自律神経が整うと、脳の神経回路も安定します。